――WINNERのメンバーがどんな人たちなのか、それぞれの魅力を教えてください。
カン・スンユン 僕はWINNERのリーダーをしています。パワフルな声と笑顔が僕の魅力じゃないかな~……と思っています(照笑)。
キム・ジヌ 文句のつけようがない、完璧なリーダーです。
イ・スンフン スンフンさんはメンバーの中で一番この仕事の経歴が長いので、僕達が初めてする仕事や音楽番組などで、どうしたらいいのかわからず困っていると、スンフンさんがこうしたらいいと教えてくれるので、とても頼りになります。
ナム・テヒョン 僕はひとつ文句があります(笑)。
カン・スンユン なんですか?
ナム・テヒョン スンユンさんはスマートガイで、ものすごく物知りなのですが、それをちょくちょくアピールしてくることです(笑)。
カン・スンユン ごめんなさい。了解しました。
ナム・テヒョン 冗談です(笑)。そう言えるほど、僕達は仲が良いんです! ちなみにスンフンさんを車のパーツに例えると、ハンドル。スンフンさんの運転によって、僕達の行く道が変わってくるから。
ソン・ミンホ
――では、テヒョンさんについて。
ナム・テヒョン ちょっと恥ずかしい質問ですね……自分のことを褒めるのは苦手なんで(苦笑)。
カン・スンユン では、僕が言います。テヒョンさんの魅力は全部です!
ソン・ミンホ WINNERに必要不可欠なメンバーです!!
ナム・テヒョン ……ありがとうございます(照笑)。
カン・スンユン もちろん全員WINNERに必要不可欠なメンバーですが。テヒョンさんは一番年下のメンバーですが、自分が好きなことになるとものすごい探究心を発揮します。
ナム・テヒョン あと、このヘアスタイルと8の字の眉毛を見たら、すぐに僕だとわかってもらえると思います。そして、女性が彼氏にしたいと思ってもらえる魅力が僕にはあると思います(笑)。
イ・スンフン 苦手と言いながら、結局自分を褒めてますね。
一同 (笑)。
ソン・ミンホ テヒョンさんは、車のパーツに例えると、ライトです。暗い道を走るとき、テヒョンさんのライトが必要です。ないと走れません。
――次は、ジヌさんについて。
キム・ジヌ 僕はメンバー1目が大きいので、判別しやすいと思います。正直、僕の魅力を探すのは大変です。なぜなら僕の魅力はたくさんありすぎるからです(笑)。
カン・スンユン 本当に魅力が多いです。顔が綺麗、優しい、親切、目が綺麗!
ナム・テヒョン ジヌさんは車に例えたら、トランクです。理由は僕達にのしかかった荷物(いろんな思い)を受け止めてくれるから。
イ・スンフン あと、かなりの天然キャラだと思います。まだ日本語がうまく話せないということもあるのですが、この間、日本でファンミーティングをしたときに、天然ぷりを発揮して、ファンのみなさんに大きな笑いを誘っていました。
キム・ジヌ (満面の笑みで)ありがとうございます!
イ・スンフン こういうところが本当に天然だと思います(笑)。
キム・ジヌ えっどういう意味ですか?(真剣にわからない)
ソン・ミンホ 大丈夫です~(笑)。
――では、スンフンさんについて。
イ・スンフン 逆に僕は目が小さいので、判別しにくいと思います(笑)。でも、目が小さいからといって狭い心を持っているわけではなく、誰よりも広い心を持っていると思います!
カン・スンユン よく僕とジヌさんと一緒に話していることなのですが、スンフンさんがいなかったら、僕達はWINNERになれなかったと思います。なぜならスンフンさんは、WINNERのパフォーマンスを作ってくれる、切り込み隊長的存在なので。それにスンフンさんは頭の回転が早く、すべての責任を負う覚悟もある男らしい人。僕はリーダーですが、もうひとりのリーダーのような感じでとても頼りにしています。
ソン・ミンホ 思いやりがあって、お兄さんのように見守ってくれるときもあれば、落ち込んでいるときは友達ように盛り上げてくれる、WINNERを車に例えたら、エンジンのような存在です。
カン・スンユン ひとつ欠点をあげるとしたら、エンジンがかかるまでに時間がかかることです。(笑)。
イ・スンフン 人によって、好き嫌いはあるかと思いますが、日本にはマニアックな方もいらっしゃると思うので、その人たちにはたまらない魅力があると思いますし、心をつかむことができたらいいなと思います(笑)。
――最後、ミンホさんについて。
ソン・ミンホ 僕はステージの上に立つとカリスマがあふれ出します。でも、ステージから降りると一気にカリスマが消えます(笑)。しかし、心が温かい人はどこを探しても僕以外いないと思います(笑)。
ナム・テヒョン ミンホさんは、車のパーツに例えると、タイヤです。ミンホさんのタイヤがないと車は走りません。まず車として成り立ちません。
カン・スンユン ミンホさんはタイヤのように色がとても色が黒いです(笑)。
イ・スンフン でも、肌の色と違って、すごく明るい性格です(笑)。ミンホさんは協調性があって、人づきあいが上手。エネルギーに満ちた活気あふれるところが魅力的で、周りをハッピーにするオーラにあふれています。
――BIGBANGや2NE1など、ワールドワイドで活躍する多数の先輩たちが同じ事務所に所属しています。また『WIN:Who Is Next』の
キム・ジヌ 僕は2NE1のDARA先輩に「昔の自分を見ているようだ」と言われたことです。
そして、「もっと自信を持って楽しむ方がいいよ」と言ってくださり、つらいときは、DARA先輩の言葉を思い出し、パワーをいただいています。
イ・スンフン 『WIN:Who Is Next』も終わりましたし、G-DRAGONさんやSOLさんは僕達に興味がないと思っていたのですが、事務所で偶然お会いすると、「この間のティーザー映像見たよ」とか、「あそこの部分、ちょっとやりすぎちゃない?」など、毎回声をかけてくださって、その言葉のひとつひとつが僕らの励みになっています。
ソン・ミンホ 先輩たちからたくさんのアドバイスをいただいたのですが、そのなかでもとくに印象深かったのは、SOL先輩の「RINGA LINGA」の撮影現場に伺ったとき、僕達は一日寝ずに現場にいたのですが、SOL先輩は3日も不眠不休で撮影に臨んでいらっしゃったんです。そのときに「3日も徹夜で撮影して疲れてないですか?」と聞いたら、SOLさんは満面の笑みで「僕自身の作品の撮影で、こんなにも充実した楽しい時間を過ごしているのに、なぜ疲れるの?」と逆に質問されました。SOL先輩のその言葉、姿勢にとても感動して、つらいと思ったときにはあのときのSOL先輩の姿を思い出すようにしています。
カン・スンユン この間、韓国でYG FAMILY CONCERTがあり、コンサートが終わってYG FAMILYのみなさんと会食していたときに、D-LITE先輩から日本で行っていたソロツアーの話を聞きました。僕達も9月11日から『WINNER 1st JAPAN TOUR 2014』がはじまることを伝えたら、歌とパフォーマンスは重要だけど、コメント(日本語)をもっと練習して、ファンのみなさんに面白い話を伝えることができたら、もっといいコンサートになるとアドバイスしていただきました。
カン・スンユン 直接の言葉もありますが、BIGBANG先輩の日本6大ドームツアー(2013年11月~2014年1月)、2NE1先輩のワールドツアー(2014年3月~7月)を一緒に回らせていただき、大きなステージに僕達も立たせていただく機会を与えていただき、想像をはるかに超える広い世界を見ることができました。緊張もしましたが、それ以上に先輩たちの姿を間近で見て刺激をたくさん受けましたし、さまざまな場所を回りながら、その場所、その瞬間だけで感じられる空気感だったり、観客の人たちの情熱を味わうことができました。そして、それが僕たちにインスピレーションを与え、今回のアルバムを作る原動力になりましたし、僕たちが考えてもいなかったアイディアがたくさん出てきて、楽曲のバリエーションが広がったと思います。
ナム・テヒョン 短期間ではありましたが、本当に充実した時間を過ごすことができました。勉強になることが多く、グループとして、そして、メンバー1人1人が表現者として成長することができたと思います。
――全国5都市11公演に及ぶツアーが開催されます。新人グループであるにもかかわらず、
総動員数2万5千人を超える大規模ツアーになりますが、今の心境を教えてください。
カン・スンユン 長い準備期間を経て、日本のファンのかたにWINNERだけのステージをお見せする機会を得ることができて、今はうれしい気持ちでいっぱいです。正直、初めてのツアーになるので、まだ足りない部分もたくさんあるとは思いますが、来ていただいた方たちにWINNERの素晴らしさをたくさん発見してもらえるようなステージにしたいと考えています。またWINNERならではのステージの魅力は、カッコいいパフォーマンスもありますが、それに偏るのではなく、真心を込めた歌を歌い、ファンの人たちと想いをひとつにして楽しむ、お互いが同じ目線、同じ心で共感できるステージというのが僕達WINNERのステージの魅力だと思います。
――BIGBANGや2NE1のツアー、『YG FAMILY CONCERT』、さらに来日イベント『Hello WINNER』(東阪で合計1万5千人を動員)など、すでに日本でステージに立たれていますが、日本のファンの印象を教えてください。
カン・スンユン 日本のファンのみなさんは、僕達が楽しい歌を歌っているときは、楽しい笑顔になりますし、悲しい歌を歌っているときは悲しい表情になります。そんな風に僕達の音楽を一緒に心で感じてくれているのが伝わってきて、とても感動しました。
イ・スンフン ファンミーティングの会場でテヒョンさんのコスプレをしている男性ファンの方がいました。テヒョンさんとまったく同じ髪型をして、同じ格好をしていたので、その彼とハイタッチをしたときはとても不思議な気分でした(笑)。
ナム・テヒョン 僕達を目の前にして、涙を流してくれる方がいたり、ハイタッチ会のときの記憶はたくさん残っています。僕達自身そうなのですが、本当にうれしいとき、感動したときに感情が露わになって、自然と涙が流れ出てくると思うんです。そのようにみなさんの感情がダイレクトに伝わり、これからもっと頑張っていかなければいけない、みなさんに恥じないグループにならなければいけなと、同時に責任感も感じました。
ソン・ミンホ ファンミーティングをしたときに、小さなお子さんといらっしゃるかたも多くて、韓国よりも日本のほうがファンの方の年齢層が広いことに驚きました。
――これから日本で本格的に活動がスタートします。今後日本でやってみたいこと、目標を教えてください。
ソン・ミンホ 9月11日からはじまるWINNER初のJAPAN TOURはZEPPという会場ですが、これを起点に、これからさらに大きな場所に発展させていきたいです。
カン・スンユン BIGBANG先輩のツアーで立ったドームのステージに、今度は僕達WINNERだけで立ちたいです!
ナム・テヒョン まだ第一歩を踏み出したばかりですが、その一歩をしっかりと踏み出し、WINNERとして日本でも実績を積み重ねていきたいです。そして、バラエティーや演技、CM、モデルなど、さまざなま分野で幅広く活躍できたらうれしいです。
イ・スンフン 地方の子供たちが僕の写真をつねに持ち歩いてくれたり、誰もが僕の名を言えば存在がわかるほど、日本で有名になれたらうれしです。ずっと夢を見ていた憧れの世界に僕も一歩近づくことができたので、このチャンスを無駄にしないためにも、1つ1つの活動に対して真摯に取り組んでいきたいと思います。
キム・ジヌ WINNERとして人気を得て、忙しくなったとしても、ファンミーティングは欠かさずにやりたいですね。
――韓国、日本のみならず、すでに各国でWINNERは注目を浴びていますが、世界での目標はありますか?
カン・スンユン WINNERの名前を世界中の人たちに知らせたいです。そして、世界中の人たちがWINNERの音楽を聴いて、心が癒されたり、勇気が芽生えたり……たくさんの影響を及ぼすことのできるアーティスト、真の意味でのWINNER(勝者)になりたいです。
――最後にメッセージ、これからへの意気込みをお願いします。
イ・スンフン これからWINNERとして頑張っていきますので、よろしくお願いします。
キム・ジヌ これから日本でたくさんたくさん活動をして、毎日毎日ファンのみなさんに僕達の存在を感じてもらえるように頑張ります。
ナム・テヒョン さまざまな活動を通して、カッコいい姿をみなさんにアピールしていたいと思っています。
カン・スンユン これからも変わらない謙虚な気持ちで、WINNERの音楽、心を届けていきたいと思います。
ソン・ミンホ これまで僕達を応援してくださったファンのみなさん、心から感謝しています。みなさんのおかげで僕達はこうして今、WINNERとして存在することができます。そそして、これからはもっと高いところに飛んでいくWINNERになります! また今回はじめて僕達のことを知ってくださったみなさん、これからどうぞよろしくお願いします。みなさんとコンサートでお会い出来たらうれしいです。
――韓国でのデビュー作がいきなり1位獲得! さまざまなチャートを席巻し、新人グループとしてWINNERは異例の快挙を成し遂げました。今の率直な感想をお聞かせください。
カン・スンユン 正直、1位になることは全然考えていませんでした。だから、メンバー全員、本当にびっくりしました。今でも実感が沸いていないというのが素直な感想です。とはいえ、このような素晴らしい結果を得ることができたのは、何より応援してくださったファンのみなさんのおかげだと心から感謝しています。
イ・スンフン この状況を素直に喜びつつも、ここで満足するのではなく、もっと頑張っていかないといけないなと、いい意味で以前にも増してプレッシャーが大きくなりました。
ソン・ミンホ チャートはもちろんですが、実際に聞かれた方たちから予想以上の好反応、音楽的な部分で高い評価をいただけたのがとにかくうれしかったです。WINNERのメンバーが約10ヶ月間、渾身の力を注いで作り上げたアルバムなので、みなさんの反応が大きな励みになりました。
――1位を記念して、メンバーでお祝いなどはされましたか?
カン・スンユン パーティーはできなかったですが、みんなで「おめでとう!」と労いの言葉をかけあいました。
イ・スンフン 家族や友達、一緒に苦労をともにした仲間(チームB)やスタッフのかたたちから「デビューしてから本当にお疲れ様。これからも一緒に頑張って乗り越えていきましょう!」と言われ、感動しました。
ソン・ミンホ あと、僕達の楽曲がランクインしているところをみんなでキャプチャーして、家族や友達に送りました。1時間ごとにチャートが更新されるので、ずっとそのサイトに張り付いて、更新されるたびにキャプチャーしていました(笑)。
キム・ジヌ 以前、『WINNER TV』(※日本では3月~O.AされたWINNERの素顔が満載の番組)で、僕の地元の島にメンバーと一緒に帰ったときに、父親に「これからは悲しい、つらい涙ではなく、うれし涙をさせるから」と誓ったんです。そして、デビューして僕らが1位を獲得したときに、父親がうれし涙を流したと母親から聞いて、喜びとともにもっと頑張ろうとやりがいを感じました。
――それを経て、9月10日に日本デビューを間近に迎えた今の率直な感想はいかがですか?
カン・スンユン 僕達にとって、日本デビューはひとつの目標であり、ずっと待ち望んできたことなので、今、すごく期待している面がありますし、いい結果を日本でも残せるように本気で頑張っていきたいと思っています!
――緊張はしていますか?
キム・ジヌ ドキドキです(笑)。
――WINNERは、アーティストデビュー サバイバルプロジェクト『WIN:Who Is Next』の勝者で結成されたグループですが、番組内ではYG ENTERTAINMENTに所属する11人の練習生がチームAとチームBに分かれ、数か月に渡ってさまざまなミッションに挑み、壮絶な戦いをされてきました。視聴者も毎回固唾を飲んで両チームを見守り(応援し)、デビューにかけるみなさんの一途な想いに心を熱くし、涙を流す瞬間も多々あったと思います。
そのファイナルバトルでは、見守り続けてきた視聴者の投票によってチームAであったみなさんが選ばれ、WINNERとしてデビューへの切符を手にしたわけですが、改めてデビューに至るまでの苦労、またつらかったとき仲間同士でもどのように支えあったのか……など、当時(練習生時代)のエピソード教えていただけますか?
イ・スンフン 僕達がいつものように練習室の中にいたら、いきなりそこに多くのカメラが入ってきて、これから『WIN:Who Is Next』のプログラムがはじまると告げられたんです。しかも、2チームにわかれ対決し、最終的には1つのチームのみが残り、デビューを果たすことができるという趣旨を伝えられました。その瞬間から僕達はチームAとなったのですが、つねにチームBといろいろ比べられ、審査員評価でも負けたりと、これまでにないほどの劣等感を味わいました。
キム・ジヌ 僕は練習生時代、ひとりひとり脱落していく仲間たちを目の当たりにして、とても心が痛みました。でも、チームAのメンバーに決まり、お互いに切磋琢磨しながらグループとして、一個人として成長することができ、ここまで来れたんだと思います。
ナム・テヒョン 僕は自分自身に対するコンプレックスが多くて、自信がまったくなかったんです。でも、『WIN:Who Is Next』をはじめてから、ファンのみなさんがたくさんのパワーを僕に与えてくれて、コンプレックスが自信に変わり、つらいことも乗り越えることができました。そして、今は(満面の笑顔で)いいですーーー!!!!
カン・スンユン 僕は最初のころダンスがまったくできなくて、ダンスレッスンのときが本当に大変で、涙もたくさん流しました。でも、ダンスが得意なスンフンさんが僕に教えてくれたり、ダンス面で引っ張ってくれたので、とても頼りになりました。
イ・スンフン 唯一僕だけがダンスでYGの練習生になったんです。だから、ダンスに関しては誰にも負けない自信が正直なところありました。そして、バトルのときも、僕が作り上げたパフォーマンスを披露する機会があったのですが、何度もダメ出しをされ、自信に満ちていた僕の心は簡単にへし折られました(苦笑)。
ソン・ミンホ でも、スンフンさんがいなかったら、僕達は間違いなく勝つことが出来なかったと思います。SOL先輩にファーストバトルでダンスに対する指摘されたときも、スンフンさんは落ち込んでいましたが、すぐに何がいけないのかを把握して、新しい振り付けを取り入れていました。スンフンさんは感じることをダンスで表現するのが上手なので、毎回スンフンさんが考えた振り付けが出来上がってくるのが楽しみです。
ナム・テヒョン あと、みんなが精神的に酷いダメージを受けたとき、韓国の海兵隊のキャンプに参加することになり、メンバーのチームワークをもう一度確かめあうことが出来たのは僕達にとてすごく大きかったと思います。
――みなさんで逆流の中、ボートを漕いでましたね。誰か一人でも呼吸が合わなかったら、ボートを進めることはできなかったですが、5人が想いをひとつにし、逆流と戦いながら必死に前に進んでいる光景は、まさにあのときのみなさんの状況そのものだったように思います。
ソン・ミンホ 正直、『WIN:Who Is Next』のときは、毎日本当に疲れました……心も体もすべて。でも、WINNERになってからは毎日がとても幸せで、充実しています。だから、今はつらいと感じることはありません。
――アルバムに込めた思いを教えてください。
カン・スンユン デビューアルバムということもあり、聴いてくださる方たちに今のありのままの僕達を伝えたいと思い、僕達の本質的な心や話を楽曲に乗せていきました。僕たちの音楽にはジャンル的な境界線はありません。それにパフォーマンスを強調したわけでもなく、最近の音楽業界のトレンドとは少し違うのかもしれません。流行している音楽を作ろうと思えば、作ることはできますが、ただ僕たちがやりたい、みなさんに聞かせたい音楽を今作に詰め込みました。
ナム・テヒョン 僕らが経験したメッセージを伝えようとしました。そして、それぞれが持っている深い感性を引き出すことができ、WINNERならではのカラーが見事表現されたと思います。なぜならそれは、メンバーと一緒にすべてを作り上げたアルバムですから。
イ・スンフン 僕達の作品を聞いたとき、共感して癒される気持ちになってくれたらうれしいです。僕たちの音楽の本質は誰かに勝つこと(WIN)ではなく、癒すこと。そして、結果的に聴いた人たちがWINNERとなって、前向きな強い心を持ってくれたらうれしいです。
――選曲はどのように行われたのですか?
カン・スンユン アルバム制作期間は約10ヶ月だったのですが、その間に各自10曲以上の楽曲を作り、メンバーで話し合い、3、40曲に絞りました。それをヤン社長に聴いてもらい、最終的にこの12曲をセレクトしていただきました。
――全曲お気に入りの曲ではあると思いますが、しいて1曲あげるとしたら? 各メンバーのおススメ楽曲を教えてください。
カン・スンユン 僕はこのアルバムのタイトル曲の「GO UP」をおススメしたいです。この曲は『WIN:Who Is Next』のファイナルバトルで披露し、チームAだった僕らをWINNERにしてくれた、とても大きな楽曲です。最初は別の楽曲だったのですが、ヤン社長から変えるように言われ、数日後にファイナルバトルが迫った、プレッシャーがたくさんあるなかで一気に集中して作り上げました。それだけにこの曲に対する想いはとても深いものがあります。
ナム・テヒョン 僕は「DON'T FLIRT」です。この曲はサウンドも歌詞も楽しい曲です。カラオケで美味しい食べ物を食べながら歌ったら、もっと楽しい気分になると思います(笑)。
キム・ジヌ 僕はテヒョンさんのソロ曲「CONFFSSION(TAE HYUN Solo)」が個人的に気に入ってます。歌詞がとても素晴らしいと思います。好きな相手に告白するときにこの曲を聞かせたら、相手が嬉しい気持ちになって、告白が成功すると思います!
イ・スンフン 僕は「EMPTY」です。ほかのメンバーに比べて、僕はポピュラーな音楽を好んで聴いているのですが、この曲が出来上がったとき、僕達メンバーがうまく歌いこなせたら、長く愛される曲になるだろうと確信しました。それぐらい幅広い人たちに支持される可能性を持った、大衆性の強い楽曲になったと自負しています。
カン・スンユン この曲はチームBのB.IさんとBOBBYさんが手掛けた楽曲なのですが、ヤン社長がこの曲を聞いたときに、「WINNERの色とスタイルによく似合うから、WINNERのアルバムに入れたらいいんじゃないか」と提案されたんです。2人からも「ぜひWINNERの楽曲にしてください」と言っていただいて、今回このような形で収録することになりました。
ソン・ミンホ 僕は[Bonus Track]として収録された僕のソロ曲の「I'M HIM(MINHO solo)」です。このアルバムは、全体的にエモーショナルな印象がありますが、この曲を聴いた瞬間、エモーショナルという言葉とは真逆であると感じられると思います。完全なるヒップホップです。強いリズムを感じながら曲の雰囲気やフィーリングを楽しんでいただけたらと思います。もともと僕はアンダーグラウンドのヒップホップシーンで活動していたこともあり、ソロでは本格的なヒップホップ曲をやりたかったんです。でも、ヤン社長に「ヒップホップではなく、君たちだけの何かを探してみなさい」と言われ、今回のアルバムではメンバーの好きな感性を取り入れ、全体的にエモーショナルな印象を与えることになりましたが、それとは異なる一面、多彩な面を見せたくて「I'M HIM」を作りました。ほかの楽曲と世界観があまりにも異なるので、[Bonus Track]として収録させてもらいました。
――レコーディング中のエピソードを教えてください。
ソン・ミンホ WINNERのメンバーは好きな音楽がそれぞれ違うので、今回のアルバムでは、それぞれの個性やカラーを際立たせるというよりは、互いの共通点を探しながら、楽曲制作をしていったんです。僕は強烈なビートに合わせてラップを歌うことが好きなのですが、そこを今回はできるだけ隠そうと意識しました。なので、「COLOR RING」のような穏やかなビートに合わせて歌うラップは、僕にとっては正直、難題でしたが、想像以上に素晴らしい出来上がりになって満足しています。カン・スンユン 今回日本語で全曲を歌ったのですが、韓国語にはない表現が日本語の発音にはあるので、レコーディングするときはそこが少し難しかったです。たとえば、“ず”とか“つ”とか、“じゃ”“ざ”という発音が難しくて、長い時間を費やしました。
ソン・ミンホ あと、レコーディングをしているときは気をつけているつもりだったのですが、制作サイドから3日後に僕のラップパートに対して「もう一度やり直してほしい」という連絡がきて、再びレコーディングを行うことになりました。しかも、たった1小節だけで、うまくいけば10秒で終わるところだったのですが、発音がうまくいかず、何倍の時間もかかってしまいました。その曲は、ハッキリとは覚えてないのですが、おそらく「LOVE IS A LIE」だったと思います。
イ・スンフン 韓国語から日本語の歌詞になったことで、ニュアンスやフロウ、流が変わってしまう部分が結構あったんです。なので、僕らが伝えたかったことが間違った形で日本のリスナーの方たちに伝わってしまったらどうしようかと最初は心配をしていました。でも、完成した作品を聞いて、韓国語バージョンとはいい意味で異なる印象を受け、僕達自身、新鮮な気持ちでこのアルバムを楽しむことができました。ぜひ両方聞き比べてみると面白いと思います。
――大変だったことは?
イ・スンフン ヤン社長に「empty」と「Color Ring」の振り付けを僕が作るようにと言われたのですが、2曲ともバラードなので、そこにダンスを入れるのは正直、至難の業でした。ビート感がある曲であれば、楽しく振り付けを作れますが、この2曲は本当に苦労しました。でも、それだけに強い思い入れがあります。